Do you speak English?
と英語で尋かれて、もしあなたが少しだけなら話せる場合、「a little少し」を使って答えるとします。
このとき、なぜか日本人の多くは、
I speak English a little.
のように、a littleを文章の一番後ろ、あるいはEnglishの単語の後ろに付ける傾向があります。
この文章は、文法上間違ってはいませんが、別の意味になります。
今回は、
I speak English a little.
I speak a little English.
a littleの位置が違うだけで、意味がどのように違ってくるのか、解説します。
またどの程度英語を話すことができるか表現するときに、とっても使えるフレーズもご紹介しますね。
英語の流暢さが問われるとき
Do you speak English?
「少しなら英語を話せます」そんな意味なら、「a little少し」を使って、
I speak a little English.
と答えます。どのくらい英語を話すことができるのか、どれくらい英語を流暢に話すのかを問われている場合、あなたも「ペラペラではないけれど、英会話を習っているので、少しは話せる」。このように英語がどの程度流暢に話せるのかを答えます。
英語がどの程度流暢なのかを答えるには、a littleはEnglishの前に置いて、”speak a little English”です。
英語を話す頻度が問われるとき
先程も述べましたように、
Do you speak English?
と尋かれて、日本人の方がよく答える文章が、
I speak English a little.
おそらく本人としては、「少しなら英語を話せます」という意味で答えているんでしょうが、a littleがEnglishの後に来ると、英語を話す頻度について話していることになります。英語がどの程度流暢に話せるのかどうかは関係なく、たとえ流暢であっても、英語を話すことはほとんどしない。
例えば英会話教室で、レッスン中ほとんど口を開かない生徒がいます。その生徒の英会話レベルは別として、とにかく英語をほとんど話さない。話すとしても、YesかNoくらい。
The student speaks English a little during a lesson.
また、私は日本にいる人は、日本語で話すべきと考えていて、海外からの観光客が英語で話しかけてきても、できるだけ日本語で返事します。こんなとき”Do you speak English?”と尋ねられたら、声には出しませんが、”I speak English a little for you”「ちゃんと日本語勉強してきなさいよ。あなたのためには、英語はちょっとだけしか、話さないから」と心の中でつぶやきます。外国人観光客からしたら、嫌な日本人ですよね。
お気づきかもしれませんが、”speak English a little”は、比較的マイナスな意味で使われます。
流暢さを表す英単語とフレーズ
流暢であることを意味する英単語で、オススメは形容詞「fluent流暢な、すらすら話せる」を使って、
I'm fluent in English.
または、
I speak English well.
決して上手ではないでれど、何とか英語を話すことができるなら、
I'm not fluent, but I speak some English.
少しどころか全く英語を話すことはできないときは、
I don't speak English at all.
英語が全く話せないと、英語で話すことはできる場合ですね。
まとめ
繰り替えしますが、”speak English a little”が決して間違っているわけではありません。
Do you speak English?
という質問自体、流暢さについてなのか、頻度についてなのか、文法上どちらにも解釈できます。
例えば日本の地方に住んでいる場合、英語なんて話す機会はほとんどありません。東京のような大都市なら、外国からの観光客や滞在者が多いでしょうし、英語を使う仕事も多いと思いますが。
そんなとき、「普段英語なんて話したりする?」という意味で、”Do you speak English?”と尋ねることもあるでしょう。
言語について、絶対的に正しい・間違いがあるわけではない、というのが、この「英語冠詞の勉強部屋」の中枢となる考え方です。
以上、a littleがどこにあるかで、意味がどう違う?”I speak a little English”と”I speak English a little”の違いについて説明しました。