Breakfast、lunch、dinnerのような食事には、英語冠詞はつかないと、学校で習いました。確かにそんな記憶があります。
I ate breakfast.
I ate salad for lunch.
I had dinner with my wife.
でも実際は、冠詞aがつくこともあるんです。もちろん意味合いからtheがつくことはあります。そして複数形にもなります。
どんなときに冠詞aがついて、複数形にもなるのか、どんなとき無冠詞なのか、解説します。
まずは基本の無冠詞ディナー
食事をしたかどうか、がポイントになるときは、無冠詞です。
例えば県外の大学に通う息子に、「今朝ちゃんと食べた?」と心配する母親に、
I ate breakfast this morning.
何を食べたかの前に、とにかくちゃんと食事しているのかどうか、朝食べているのかどうか、そんな意味合いで、そのときは冠詞無しで、breakfastです。細かい食事の内容は置いて、朝に食べる食事という、大きな意味合いです。
食事の内容にフォーカスしていないとき、あるいは食事の内容が特に問題ではないときは、無冠詞で、
I made dinner.
Now dinner is ready.
ディナーを作ったの。
さあ、ディナーができたよ。
She doesn't eat breakfast.
彼女は、朝ご飯を食べません。
After lunch, I went back to the office.
ランチの後、オフィスに戻った。
また、決まった言い方として、「朝食に~を食べた」 というときは、for breakfastを使って、
I ate miso soup for breakfast.
その他にも、for lunch、for dinner、for supperなどがあります。
食事の内容が大事なとき、冠詞がついたり複数形になる
食事の内容にフォーカスするときは、つまり形容詞を使って、どんな食事なのかを示すときは、冠詞a がつきます。
a good dinner
a yummy lunch
a terrible breakfast
a healthy supper
また、「おいしい」「まずい」のような、食事の質だけでなく、
a late breakfast
an early lunch
a Sunday dinner
a social dinner
食事の内容がポイントなので、形容詞がなくても、
a breakfast of rice and miso soup
食事が複数形になるとき
冠詞a がつくということは、食事は複数形にもなるということです。
人によっては、夕食を2回食べるかもしれません。
友人Rさんは、食べ盛りの高校生の頃、夕食を2回食べていたそうです。
いつも仲の良い友達が、夕食時にRさんの家に遊びに来ていて、その友達は母子家庭だったこともあり、Rさんのお母さんは、もしかしたら家でちゃんと夕食を食べさせてもらっていないのでは?と思い、友達に夕食を食べさせていたそうです。で、その後Rさんと友達は、どこかへ出かける。出かける先は、その友達の家。友達の家では、お母さんが、Rさんはちゃんと家で夕食を食べさせてもらってないのでは?と思い、夕食を食べさせてくれたのだとか。
こうして母親同士が話をするまで、Rさんと友達はそれぞれの家を往復しながら、夕食を2回食べていたそうです。
I had two dinners.
夫婦で結婚記念日に旅行をした。滞在先のホテルでは、朝食はバフェスタイルなのに、結婚記念日だということで、ホテルのシェフが特別に用意してくれた。
A chef made our breakfasts.
ここで複数形breakfastsとすると、単に朝食べるための食事を夫婦2人分準備をしてくれた、というより、朝食の内容にフォーカスされて、結婚記念日用に何か特別メニューだったんだな、と分かります。
Our breakfast was late.
私たちの朝食が無冠詞breakfastなら、食事の内容ではなく、朝に食べる食事というものが遅れたことを意味します。ホテルのシェフが時間通りに仕事に来なかったから、とか、朝停電で準備し始めるのが遅くなったとか。
食事に冠詞theがつくとき
食事だからというわけではなく、文脈上、冠詞theがつくことがあります。
会食に招待されて、翌日そこでのディナーがとても美味しかったと友達と話していると、友達が、
I made the dinner.
あのディナー、私が作ったの。
話の文脈上、冠詞theがdinnerについたのです。
もしtheがなくて、友達が、
I made dinner.
と言ったら、「実は私、ディナーを作ったのよ。昨夜は私とディナーを食べる約束をしたでしょ。それなのに、私とのディナーの約束を忘れて、会食へ行ってしまった。ディナーを作って、あなたのこと、待っていたのよ」。ちょっと怖い展開です。
まとめ
朝食、昼食、夕食、一日3食べる食事。冠詞aがつくとき、複数形のとき、無冠詞のとき、またtheがつくとき。冠詞をどのように使うのか、説明しました。