学校を卒業した社会人が英語を勉強する一番の理由は、仕事に使うからではなでしょうか。海外出張がある、海外取引がある、昇格のために英語の資格が必要、など。細かく分析すれば、いろいろな理由があるでしょうが、どれも仕事で必要だから、という大きなカテゴリーに属する動機だと思います。
「仕事に使うから英語を勉強する」
これを社会人が達成するには、やはり英語の勉強方法は、実践で英語を使うことを念頭に置くべきです。
今回はなぜ社会人の英語勉強法は実践的であるべきかについて、話したいと思います。
社会人が実践的に英語を勉強する理由
現在の社会人は、中学校から英語が始まったと思います。私も中学校から英語を勉強し始めました。英語塾や英会話教室に通ったことなどなかったので、中学校1年生で初めて英語を学びました。
学校で学ぶ英語は、基礎的なことが多く、文法の基本から応用まで、事細かに文法を勉強します。
文部科学省は、色々英語教育の方針を変えているようですが、私は基本的には自分が中学校のときと今と、さほど内容は変わっていないように思います。
しかしそれを批判しませんし、学校英語教育で私が身につけた英語の基本、私が教えた子供たちの英語の基本は大きいと思います。
一方、社会人が英語を勉強するなら、中学校や高校で学んだやりかたと同じでは、社会人が求める英語力を身につけることはできないと考えます。
要するに「仕事で使うから」という理由で英語を学ぶなら、学校で勉強した同じやり方では、英語を学ぶ目的を達成できないということです。
私たちは皆分かっています。学校で英語を学んだだけでは、実践でちっとも使えないと。なぜなら、学校で学んだ英語や学校英語は教育の為の英語であり、実践で使う為のものかというと、ちょっと違う。つまり学校教育英語は、実践で使うことを念頭に置いたものではないのです。
では、学校教育英語は何の為の英語なのか。お分かりだと思いますが、それは
受験の為の英語
なのです。
ですから受験の為の英語を学んでも、社会人が英語を学ぶ理由「仕事に使うから」という目的は達成できません。
実践的に英語を勉強するとは
ここまで読んで、もしかしたら、「実践的な英語を勉強する」と「実践的に英語を勉強する」という二つの違いにお気づきかもしれません。
実践英語
実践英語とは、その名の通り、実際に英語圏で日常的に使われている英語です。
よく例として挙げられるのは、
学校で習った英語
A: How are you?
B: I'm fine. Thank you. And you?
A: I'm fine, too.
実践英語(西村まりあとの熱愛報道があった呂敏ロビンのブログ参照)
A: What's up?
B: I'm good.
実際には年齢、性別、経済的地位、社会的ステータス、職業、人種や民族のサブカルチャーなどの要素で変わってきますが、どちらがより実践的かと問われると、おそらくロビンの英語かなと思います。個人的には、年齢や私が置かれている社会的な立ち位置からして、ロビンの英語は使いませんが。
実践的に英語を勉強する
実践英語を勉強することに比べ、実践的に英語を勉強するということは、どういうことでしょうか。
先日見つけたある英語学習サイト。ofの使い方を説明した記事で、英語がデキる人ならofに「主格」と「所有」の二つの意味があることを知っているはず、のようなことが書かれてあり、細かい説明がなされていました。
そのとき思ったのは、ofの2つの意味を知っていて何の特になるのかと、記事を読むのにかかった5分という時間を返せと叫びそうでした。
ここで私が言いたいことは、この英語学習サイトでofについての記事を読み、英語を勉強することは、実践的に英語を勉強するということとは、真逆のことということです。ofについて文法上のこと細かいことを学ぶのではなく、実際にどのように使われるのかにフォーカスし、それがどうしてそのように使われるのかの説明、そしてたくさんの例文。それら例文も、私たちが実際に経験する内容や日常生活に密接した事柄であること。だからこそ、ofの使い方が理屈ではなく、感覚で分かってくる。
このような勉強の仕方が、実践的な英語の勉強方法です。
最後に
私は決して学校英語を否定しません。それが私の英語の基本であり、それがなければ今のレベルに達成していなかったと思うからです。
実際に学校教育の無いアメリカ人の英語は、酷いです。文法や発音など、教育があると無いとは大きく違います。
ですから、私たち日本人も学校英語があってそれが基礎となって、そして社会人が学ぶ英語があるのはないでしょうか。
以上、社会人の英語勉強法はなぜ実践的であるべきか、についてでした。