「人」は、複数のときpeopleだけれど、一人のときはpersonで、数えられる名詞だから、もちろん英語冠詞aがついたり、複数形になったりする。
…そんなふうに習ったり、覚えていたりしていませんか?
それ、正解です。
しかし、personは、数えられる名詞だけれど、冠詞がつかないこともあります。詳しくみてみましょう。
in person、前置詞 + 冠詞無しで名詞
このブログでも何度かお話している、「前置詞 + 無冠詞の名詞」の形は、熟語です。
personも同じことで、
in person
前置詞inを伴って、冠詞をつけずにpersonとすることで、一つの決まった言い方になります。
テクノロジーが発達して、直接人と会わなくても、電話やネットで同時通信をとることができます。しかしin personとは、「直接人と会って、実際に会って」という意味。
例えば最近新型肺炎コロナウィルスの影響で、自宅勤務が増え、やり取りや会議は全てオンラインに。便利な気がする半面、ちょっと寂しい気もします。
We don’t meet in person.
先日病院から、10ドル払えという請求書が届きました。保険が全部カバーしてくれると思ったら、そうではなく、10ドル分自分で払わなければいけない。でも新型肺炎コロナウィルスの影響か、病院側も、不必要に病院に来てほしくないらしく、
Don’t pay in person.
金払うのはこっちなんだから、こっちの都合のいいように払いたいものです。
もう最近は新型肺炎コロナウィルスの影響があちこちに現れていて、直接会って話すことが少なくなりました。コミュニケーションツールが発達しているので、コミュニケーションそのものには困りませんが、やはり寂しい気がします。
そして逆に、直接の接触を避けるように奨励されているので、だからこそ、in personという熟語をよく見かけるようになったと思います。で、この熟語を完璧に覚えることができた、というわけです。何だかちょっと皮肉な気がします。
in the person冠詞がつくとどうなる
in personでは冠詞がつかなった人ですが、これに冠詞theをつけて、
in the person of ~
となると、「~という人」という意味になります。ちょっと感慨深げな表現です。
新型肺炎コロナウィルスの影響で、どこのお店でも品薄状態。特にトイレットペーパー不足は深刻です。別にトイレットペーパーの原材料が不足しているわけではないので、みんながいつも通り普通に使う分だけ買えば、こんなことにはならないのに、と不満。
そして自宅では、最後のトイレットペーパーを使用中。どうしよう、今朝スーパー4軒回ったけど、やっぱりどこも売り切れ。
そんなとき、「とりあえず、一つだけどあげるよ」と友達からの温かいテキストが。言葉にならないほどの安堵感。
Relief during the corona virus panic arrived in the person of my friend, who brought one roll of toilet paper.
まとめ
冠詞が無いin personとの比較のために、in the person という熟語をご紹介しました。実際はin the personってあまり見かけません。
In personは口語でも文章でも使われる表現で、新型肺炎コロナウィルスの影響で、最近特によく使われるようになった印象があります。
コロナウィルスって、いろんなところに影響を及ぼしていますね。