「Englishとthe English languageの違い 英語冠詞File26」では、言語、言葉、そして英語冠詞について詳しく解説しました。英語を話す、英語を勉強する、などの表現では、冠詞無しの
speak English
study English
です。
今回は、英語とか日本語のような言語名に言語という英単語languageをつけたとき、冠詞はどうなるのか、つまり、
an English language
the English language
の違いについて、お話します。冠詞が変われば意味が変わる。そのことをよく表している例です。詳しくみていきましょう。
英語冠詞aの基本、たくさんある中の一つ
an English languageを例文で見てみましょう。
English is an English language.
英語は、イングランド地方の言語です。
Englishとは、英語という意味の他に、「イングランドの、イングランド人の」という意味もあります。
英語冠詞an(a)があると、「たくさんある中の一つ」という基本的な意味になります。例文では、イングランド地方ではいくつかの言語が使われていて、英語というのはその中の一つ、ということになります。
あるいは、イングランド人は、複数の言葉を話す人たちで、英語はその中の一つ、という意味にもなりますが、最初の解釈の方が、自然でしょう。
*本当にイングランド地方で複数の言語が話されているかどうかは、分かりません。あくまでも例文です。
これと同じような用法で、
French is a Western language.
フランス語は、西洋で使われている言語です。
フランス語は、西洋で使われている言語の一つです。
フランス語は、西洋の言語の一つです。
ニュアンスが分かっていただけましたか?
ちなみにWestern という単語が、大文字で始まっているのは、東洋に対して西洋という意味です。東西南北の方角を表しているわけではありません。小文字westernだと、方角のことを意味します。
Japanese is an Asian language.
日本語は、アジアで使われている言葉の一つです。
German is a European language.
ドイツ語は、ヨーロッパの国の言葉です。
訳し方を変えてみましたが、意味合いは同じです。理解していただけましたか?
theがつくと、意味が深くなる: その1
「冠詞the + 言語名 + language」の形、
the English language
冠詞theがつくと、その響きだけで、何だかものすごい威厳を感じます。「Englishとthe English languageの違い 英語冠詞File26」でも説明しました通り、the English languageでは、文法とか英単語とか品詞とかそういうことよりも、英語の語源とか、英語人口とか、英語を母国語としているのはどこの国なのか、英語がどのように広がっていったのかとか、その歴史とか、大学で研究するようなことを意味します。
通常の英会話教室とか、中学校高校で学ぶような英語は、the English languageではありません。
theがつくと、意味が深くなる: その2
Japanese is the official language of Japan.
日本語は、日本の公式語です。
languageに冠詞theがついて、かつofを使って、上記のように表現すると、日本では日本語が唯一の公式の言葉であることが分かります。ちなみに、
Japanese is an official language of Japan.
冠詞aにすると、日本には公式語がいくつかあり、日本語はその中の一つ、という意味になります。
Spanish is the second language of the US.
スペイン語は、アメリカの第二カ国語です。
アメリカでは英語が公式の言語です。しかし移民の国、その中でもスペイン語を母国語とする中南米からの移民が多く、またスペイン語は第二カ国語として、高校や大学で学ぶ人が多いです。私たち日本人が、社会人になって英会話教室で英会話を学ぶように、スペイン語を学ぶ人は多いです。
最後に
英語を学んでいるので、languageという英単語について、つい深く調べてしまいました。
最後に、母国語は英語で、
a native language
Japanese is my native language.
私の母国語は、日本語です。